On July 12 Museum Manggha is open untill 5:00 pm

コレクション

マンガ博物館のコレクションの礎となったのは「アンジェイ・ワイダ&クリスティーナ・ザフファトヴィッチ京都クラクフ基金(以下京都クラクフ基金)」が蒐集した作品です。設立当初の「京都クラクフ基金」の設立の目的は、マンガセンター(現マンガ博物館)の建設費を集める事でした。1994年のマンガセンター開館後は、展覧会や文化行事を開催した際、基金はアーチストや関係機関から美術品の寄贈を受けてきました。2007年、文化・遺産大臣の決定により、マンガセンターは博物館となりました。博物館として認可されるための条件の一つが東西の美術品や工芸品の収集だったこともあり、基金は自らの所有していた作品をマンガ博物館に委ねることを決定しました。その一方で、マンガ博物館はマンガセンターの活動内容をその後も継続していくことになりました。

マンガ博物館のコレクションの礎となったのは「アンジェイ・ワイダ&クリスティーナ・ザフファトヴィッチ京都クラクフ基金(以下京都クラクフ基金)」が蒐集した作品です。設立当初の「京都クラクフ基金」の設立の目的は、マンガセンター(現マンガ博物館)の建設費を集める事でした。1994年のマンガセンター開館後は、展覧会や文化行事を開催した際、基金はアーチストや関係機関から美術品の寄贈を受けてきました。2007年、文化・遺産大臣の決定により、マンガセンターは博物館となりました。博物館として認可されるための条件の一つが東西の美術品や工芸品の収集だったこともあり、基金は自らの所有していた作品をマンガ博物館に委ねることを決定しました。その一方で、マンガ博物館はマンガセンターの活動内容をその後も継続していくことになりました。

これまでたゆまず蒐集に努めてきたコレクションの核を成すものは、日本、韓国、ポーランドの絵画、版画、彫刻、インスタレーション、写真、スケッチ、水彩画、ポスター、芸術書、工芸品(陶器・磁器、伊勢型紙、着物、能面と装束)などであり、その多くが現代美術品です。

これ以外にもアーチストやコレクター、その他マンガ博物館を支持してくださる方々からの寄贈作品やマンガ博物館自身で購入した美術品があり、その多くはマンガ博物館の展覧会で展示され、図録も出版されています。あまり知られていない作品としては、日本美術に刺激を受けて制作されたポーランドのジャポニズムの代表的絵画を挙げることができるでしょう。これは東と西の文化が互いに影響を及ぼしたことの証といえるものであり、マンガ博物館だけが所有する国内唯一のものとなっています。

当館のコレクションで現代アートを代表するのは、実用芸術を含めた数々の版画です。その中で最も価値ある作品は、クラクフ国際グラフィックトリエンナーレ受賞者である濱野年宏氏の作品とポーランド人リシャルド・オトレンバ氏の作品です。また、クラクフ国際グラフィックトリエンナーレ事務局から寄贈された日本の若手作家の作品もコレクションとなっています。さらに、ポスター作家の作品も特筆すべき重要なコレクションの一部となっています。日本映画のポーランドにおける宣伝ポスター(ヴォイチェフ・ファンゴーラ、ヤン・レニツァ、ヴァルデマル・シフェージなど)や、日本ポースター作家の原研哉氏や佐藤晃一氏の作品も収蔵しています。

その他、日本の昔話に基づいて制作されたアリーナ・カルチンスカ・シャイヴィレルの作品、ヤクッブ・ヴォイナルスキのフェリックス・ヤシェンスキをテーマにしたマンガ作品、20世紀と21世紀のマンガのコレクション、東洋の美術様式に従って制作された書道や掛け軸、西洋絵画などもコレクションとなっています。

マンガは設立当初から写真作品をも蒐集し、その展示を行ってきました。特筆すべきは、ポーランド出身のユダヤ人ゼーバ・アレクサンドロヴィッチとドイツの美術史家、人類学者のフランツ・シュテットナーの写真集です。これらの写真は、彼らが1934年に日本を訪れた際に撮影されたものです。現代の写真では、鬼海弘雄の「街のクロニクル―浅草ポートレート」やトマシュ・ニェビャドムスキの自然を撮影した実験的な作品があります。

最もマンガ博物館らしく、マンガ博物館ならではのコレクションと言えるものは、アンジェイ・ワイダの絵画、スケッチブック、スケッチ、ガッシュ画、水彩画です。これらの作品はワイダがその人生の折々に描いたものです。それは、クラクフ美術アカデミーの学生時代、アンジェイ・ブルーブレフスキと親交のあった時代、「自己形成グループ」の活動期、ウッチ映画大学時代に描かれた作品、そして監督となってからの映画と演劇の絵コンテ、知人の肖像画、日本滞在時のスケッチなどが収蔵作品となっています。
ワイダは自らの作品について「それは解釈の試みではない。見たものを見たとおりに把握しようとする意志なのだ。そうすればその景色は私の記憶に永遠に留まり、必要な時にはいつでもよみがえってくることを私は知っているからだ」と語っています。

日本の伝統美術のコレクションは多いとは言えませんが、興味深いものをそろえていると自負しています。例えば19世紀と20世紀の浮世絵や、北斎や歌麿の絵手本などがあります。その他のものとしては、日本舞台芸術に関するコレクションであり、小倉宗衛作の能面、能装束さらに文楽の人形などがあります。
伝統的な技法にのとって作られた工芸品では井上萬二氏の白磁、そして伊勢型紙をあげることができるでしょう。伊勢型紙は制作者である大杉石美さんによって寄贈されたものです。その他着物と帯なども寄贈していただきました。
マンガ博物館は、これまで裏千家の方々に多大なご協力をいただいてまいりましたが、寄贈していただいた茶道のお道具も数多く所有しています。
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